今回は北の町パーイに行ってきたよ、という他愛もないお話です。
このパーイという町は個人的には一緒にアメリカ横断するはずだった彼と完全にお別れすることになった町であるので全く他愛のないことはなくむしろトラウマでしかないものの、その点は読者様の気分を害さぬようダイナミックに割愛してお届けするのでご心配なく、他愛のない話しとしてご覧ください。

このほどいくつかのブログでタイの北の端にある「パーイ」という町がすこぶる旅人に評判がよろしいということで、足を伸ばしてみることにしました。
パーイ、不思議な響きですね。ぱーーい。

バンコクの北バスターミナルからこれも夜行で向かいました。
まずはチェンマイまで向かい、そこからバスを乗り換えます。
チェンマイまでのバスはいくつかの会社があるようですが、どこも値段は変わらずでした。なので時間を見て適当に選びました。488バーツ。

余裕を持ってきたのでバスまで2時間ほど時間があり惚けていた折、わたしのバックパック(推定17Kg)がベンチから滑り落ちそうになってしまいました。慌てている私に目の前に座っていたおばちゃんとその娘らしき人が手を貸してくれ、どこから来たの?どこに行くの?と尋ねてきました。

英語が得意ではないらしい彼女らだけど本当におちゃめで、少し話をしました。
私たちの町は小さい町だからあなたは知らないと思うけど、とにかくあと5時間待たなきゃならないの!と笑っていました。
日本では見たことのないフレーバーのプリッツをひとつくれて、おいしいね!日本にはこの味はないよ!と私が言うと、さっき空けたばかりだというのに箱ごと私に差し出します。

さすがに全部はもらい過ぎです。首と手を横に振って断りましたがおばちゃんは引かず、ならばと二袋あるうちの空いている一袋を出して返しました。すると「アイキャンギブユ〜〜」と私の手ごと握って箱を持たせてきます。温かきこと。おばちゃんたちの方が長く待たなくてはならないのに、、申し訳なさもありましたがおばちゃんの気迫に負けてありがたく頂くことにしました。お返しするものを何も持っていなくて反省、折り紙でも織ってあげれば良かった。

時間が来て気をつけてね!とおばちゃんたちに見送られてバスに乗ると、タオ島の時と同様に快適なリクライニングシートでした。

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おまけに水やらお菓子やらパック豆乳やらいろいろタダでくれました。すばらしいですね。

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途中何回か休憩を挟み、何故か夜中にご飯が食べれる券までついてたので貧乏性すぎて夜中だけど食べました。お米ぱさぱさ。タダですので文句は差し控えますがぱさぱさぼそぼそ。具は何種類か選べました。

約10時間の移動の末チェンマイのバスターミナル(通称アーケード)に到着。

ここからパーイまでのバスは小さい15人乗りくらいのハイエースです。
片道150バーツ。
この3時間の道のり、カーブが700越えとかなんとかで
嘔吐必至。
行きは誰も吐いてなかったですが、帰りは2人吐いてました。
地元の人でも吐くのか、と驚き。私も車酔いしやすい方なので必至に絶えました。

車酔いに耐えきったら晴れてパーイ到着です。

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こちらの宿にお世話になりました。Oor U Pai
ここのおじちゃんは英語が通じませんが、すぐ顔を覚えてくれて街中で会っても笑顔で挨拶してくれます。次の宿に移動した後もたまたま通りかかってバイクの後ろに乗せてくれました。もうマブダチです。

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ぬこ超なついてきて隙あらば部屋まで入ってきます。

と、ここで緊急事態が私を襲います。

バス移動を終えて久々にWi-Fiが繋がりメールチェックをしていると、デビットカードの引き落とし連絡が。時間はバスの移動中。当然使った覚えなどありません。
慌てて財布を確認するも、カードがない。何度見てもないものはない。
記憶を遡ること2日前、バンコクのATMで現金を降ろした。それが、私が見たキャッシュカードの最後の姿だった。

気付こうよ、私。

そう、私は現金に気を取られ過ぎていてカードを回収するのをすっかり忘れ、そのことにも気付かず2日過ごしていたわけです。

バカなの?私

白状すると日本でもやったことあります。大バカです。

ひとしきり奇声を発していた私ですが自己嫌悪してる暇などありません、早速カードを止めにかかります。
私はジャパンネットバンクのキャッシュカードを持っていたのですが、幸いネットからすぐにカードを止めることが出来ました。ネットバンキングで他の口座にお金を移します。

結果 被害額 25円

不幸中の幸いすぎる展開。拾った人はなにを買ったのでしょう。
悪意が全然感じられない買い方、もしかしたらいい人が拾ってくれたのかもしれません。
使われていたのも私がお金を下ろしたATMのあるショッピングモールらしい感じだったので、もしかしたら使えるか試して届けてくれたのかもしれない(超プラス思考)と思ってメールでカスタマーセンターに問い合わせたりフロントのおじちゃんや隣のケータイ屋のおじさんに電話で聞いてもらおうと四苦八苦したのですがネットで調べても正しい電話番号が載っていなかったらしく諦めました。結果メールの返信もありませんでした。

現地通貨が降ろせるカードを失ったのは痛いですが、後日手配していた別のカードを母からバンコクに送ってもらいました。

↓キャッシュカード送った時のまとめ

国際郵便でキャッシュカードを送ってみた。

事件が一段落したところで町の雰囲気を見に行きます。

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感じて頂けましたでしょうか、こじんまり、雰囲気のいい町ですねパーイ。
17時を過ぎるとメインの通りにたくさん屋台が出てお土産買ったりご飯食べたりも出来ます。

サンセットを見るのにパーイキャニオンがオススメだよ、とツアー会社のおばちゃんが薦めてくれたので行ってくることにしました。
バイクレンタルも可能ですが、タオ島でやらかしている(転倒しまくってミラー折った)ので仕方なくOor U Paiでママチャリを借りました。タダです。しかも埼玉県の防犯登録付きです。どう言う経緯でここに流れ着いた自転車なのでしょう、おじちゃんに日本の自転車だということを頑張って説明しましたが調子良く頷いていただけなので全く話しは通じていません。おじちゃんはいつもこうです。笑顔で話しを聞いてくれるのですが全く理解はしていません。

片道約8キロを瀕死状態で進みます。山道なので上り坂は自転車を押します。何の苦行なのでしょう。

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途中景色とか撮りながら大体1時間半で着きました。辛かった。

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ここ実際結構危ないですよね、怖かったですがそんなことより帰りもう自転車漕ぎたくない、、、という感情が勝っていました。
そして肝心の夕日は、、、

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曇ってますね。
ここ1週間雷雨の予報だったので頑張った方です。

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あちらでは雷雨なのか少し虹が出ていました。早く帰らないとエラいことになりそうです。

夕日を見に行ったので当たり前なんですが帰りは道が真っ暗でおまけに埼玉県の自転車はライトが点かない仕様のようで本当に危なかったです。目を凝らして坂道を滑走します。小石になんて躓いたら一貫の終わりです。

そんな折1台のスクーターが私を抜かしていきました。
が、程なくしてUターンしてもどって来ると私とすれ違いました。
するとまたUターンして、私の道を照らしてくれています。私は登り坂で歩いて自転車を押していますので、相当に遅いです。そのことに気付いた私は先に行って!私遅すぎるから!とスクーターのおばちゃんに叫びます。

しかしやはりというか英語が通じないのでしょう、前見て前見て!とジェスチャーをしてずっと私を後方から伴走してくれるおばちゃん。下り坂に差し掛かれば自転車に乗ってスピードはあがりますが、また上り坂で自転車から降りて歩く、の繰り返し。結果街灯が見え始めるあたりまで15分ほど伴走してくれました。

タイのおばちゃんなんで皆優しいの。
わたしも人に優しくできるおばちゃんになろう。そう誓いました。

***

パーイには他にも主要観光地がいくつかあります。
行ってきたものだけですがご紹介しておきます。

◉Coffee in Love

カフェです。Pai in Loveというタイドラマの舞台になって一躍有名になったと言うこの街パーイ。それに乗っかろうとするネーミングをちらほら見かけます。何がパーイインラブじゃ、という私の感情は押し殺しつつご紹介します。

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全席テラス席で抜群の眺めの中コーヒー、シェイクなど楽しめます。ハンバーガーセットなんかもありました。食べ物のクオリティはまあ、、、ですが下のような景色を見ながらのんびりできます。
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※来店時これでもかと言わんばかりに曇ってたので後日お店の外から撮りました。こんな感じに見えます。晴れていれば。

◉メモリアルブリッジ

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第二次世界大戦中に日本軍が建設した橋。チェンマイからビルマまでの物資輸送ようだったようです。メモリアルってなんか素敵な響きですが、この橋の建設に多くのパーイの人たちが動員されられたということでこの土地の人がかすれば負の遺産です。

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メモリアルブリッジの脇には謎のオブジェたちもあります。負の遺産にならないことを祈ります。

◉ホットスプリング

スパリゾートという施設の方が安くて有名みたいですが、国立公園の方に行ってきました。入場料300バーツ

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だれも入ってる人がいなかったので入っちゃいけないのかと思いましたが、入っても大丈夫っぽいです。

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ここは流石に入っちゃダメです。

周辺にはいくつか温泉が沸いているようで20バーツで入れるところもあるようです。こちらは町の北側にあるやつみたいです。

パーイの魅力が少しは伝わったでしょうか。
のんびりするための町なのかなと思います。
ただバンコクやチェンマイにも言えることですが近頃は中国人観光客でごった返していた感も否めず、本当にのんびりしていたか、と問われれば無条件にイエスとは言えないのが真実かと。

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ともあれきれいな景色はたくさん拝める町、パーイでした。

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おつきあいありがとうございました。


   

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